見上げる空は、ただ蒼く
「だって。確か凜は2年前から
ペーパーアレルギーの症状が出てた
はずだろ。紙以外にもホコリとかが
ダメだからって言ってた。」

「あ、そっか!」

ペーパーアレルギーなのにわざわざ
結乃の靴箱に紙は入れないよね。

「じゃあなんで凜は自分が犯人だって
嘘をついたんだろ。自分が疑われてる
って分かったからかな。」

次から次へと表れる謎に
発狂して頭を抱え込みたくなる。

「いや、誰かを庇ってんのかもよ。
どうやら真犯人、いるっぽいし、
いろいろ調べてかなきゃいけねーな。
葉音、手伝い頼める?」

その問いかけに、強く頷く。

「勿論。結乃の為なら何だってする。」

「んじゃ、今日は葉音家に泊まるから。
明日から調査スタートな。」

「ん.、OK.....って。は?!泊まるの?
いやいや帰ってよ、困るってば。」

「だって親には俺がフランスから
帰ってきたこと伝えてないし、仕事や
結乃のことでいろいろと向こうも
忙しいだろうから迷惑かけたくねー。」
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