見上げる空は、ただ蒼く
「ちょっと待って。どういうこと?」

私が尋ねると、奏が顔を
歪めながら私に説明してくれた。

「凜と璃依の近江双子は
見た目と声がそっくりなんだよ。

だから髪型を同じにしたら
入れ替わってもほとんどの奴は
気付かないんだよ。結乃もきっと
気付いてなかったはずだよ。

学園祭の劇の練習が始まったくらい
から2人は入れ替わって、
璃依が凜として学校に来てたんだ。

たぶん気付いてたのは俺だけ。」

「気づいてたの?さすがは
結乃の幼馴染みとして長い間
過ごしてきてるだけあるのね。
そう、私と璃依は入れ替わってた。」
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