見上げる空は、ただ蒼く
泣いても泣いても、涙が
止まることはなくて、いつも
お母さんに殴られたあとは
1人きりで泣いていた。

恐くて恐くて身体が震える。
もうどうしようもないんだ。
私なんてただの出来損ない
でしかないんだって。

お母さんを責めることが
出来なくて、自分を責めた。

そして、お母さんは時間
に関係なく暴れだすようになった。

早朝でも夜中でも、ひとたび
お酒が入れば私を殴り、蹴り
罵倒して、叫び声をあげる。

いつしか、私たちの住む
一軒家はお母さんの叫び声の
せいで「お化け屋敷」なんて
呼ばれるようになっていた。

近所の人に避けられて、
お母さんに罵倒されて。
自分の惨めさにただただ
泣きたくなったことは
何度もある。

でも、必死で耐えた。
ここで折れたら負ける。
そう思って、いろいろ
言われると分かっていても
学校に通った。
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