見上げる空は、ただ蒼く
言い終えて、深く頭を下げる。

場がシラケたらどうしよう。

頭を下げたまま静止していると
会場が暖かい拍手に包まれた。

顔をあげるとたくさんの人が
立ち上がって拍手をしている。

零れそうになる涙を指先で
そっと拭う。


結乃、奏。

私の前に広がるこの光景を、
どんな風に見てる?

2人の思い、伝わってるよ。

こんなにたくさんの人に。

結乃と奏が死んじゃってから、
もう数年が経ったね。

凜とは今でもたまに
いっしょに出掛けたりするよ。

2人で、結乃と奏のことを
思い出したりするの。

ねぇ。

あの日の2人の死を、
絶対に無駄にはしないから。

これからも、見守っててね。
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