見上げる空は、ただ蒼く
「念のためもう1度だけ緞帳の
タイミング確認の為に
ラストシーンやっていいかな。
ごめんね、何度も。」
緞帳係の子に頼まれて、私たちは
もう1度ラストシーンを演じる
ことになった。
私が床に置いていた短剣を拾って
所定の位置に着こうとすると、凜が
私の衣装の袖を引っ張った。
「少し試してみたいんだけど、
次の練習では胸じゃなくて手首を切る
みたいにしてみてほしいの。
その短剣は演劇部がおもちゃ屋で
買ってきたものだから安全だと思う。
さっきの練習と比較したいから、
よろしくお願いします。」
「分かった。」
私は短剣をみつめた。
おもちゃにしては、すごくよく
出来てるな。刃先の光沢なんかも
本格的だし。
そんなことを考えながら所定の位置
に着いて、ロミオとジュリエットの
ラストシーンテイク2の練習が
幕を開いた。
タイミング確認の為に
ラストシーンやっていいかな。
ごめんね、何度も。」
緞帳係の子に頼まれて、私たちは
もう1度ラストシーンを演じる
ことになった。
私が床に置いていた短剣を拾って
所定の位置に着こうとすると、凜が
私の衣装の袖を引っ張った。
「少し試してみたいんだけど、
次の練習では胸じゃなくて手首を切る
みたいにしてみてほしいの。
その短剣は演劇部がおもちゃ屋で
買ってきたものだから安全だと思う。
さっきの練習と比較したいから、
よろしくお願いします。」
「分かった。」
私は短剣をみつめた。
おもちゃにしては、すごくよく
出来てるな。刃先の光沢なんかも
本格的だし。
そんなことを考えながら所定の位置
に着いて、ロミオとジュリエットの
ラストシーンテイク2の練習が
幕を開いた。