見上げる空は、ただ蒼く
それにみんなが賛成して、
割りばしで作った
くじ引きをすることになった。

「せーのっ!」

当たる確率は、女子35人のうちの
1人だからほぼないと考えていいよね。
直感で選んだ棒を引いて、
私は直後に大声をあげた。

「え......えぇぇぇぇぇぇえ?!」

手には明らかに水性ペンで
赤く塗られた割りばし。
委員長の葉音が、
ポカンとしている私に言った。

「じゃあ、ジュリエットよろしくね。」

「む、無理だよっ!」

抗議の声をあげたけれど、
みんなは自分が
ジュリエットにならなかったことに
ほっとして私の肩をポンポンとたたく。

「結乃なら出来るって。」

みんなからそう言われて、
私は渋々うなずいた。
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