見上げる空は、ただ蒼く
長い長い1ヶ月が過ぎて、
私は無事に退院した。
今は奏と2人で、退院祝いの
ケーキを買いに行くところだ。
信号待ちで立ち止まると、
私は隣に立つ奏の姿を
じっとみつめた。
昔は、背も同じくらいだったのに
いつのまにか奏の方が全然高く
なっている。
さりげなく車道を歩いてくれる
ところに、奏の優しさを感じて、
私はこっそりと微笑んだ。
「何ぼさっとしてんの。信号
青に変わったんだけど?」
「あ、ごめん。」
並んで歩きながら私は奏に尋ねた。
「奏。結局にして凜は口無し事件に
どう関わってたの?」
口無し事件のことは覚えている。
でも、凜が出てきた記憶はない。
病院にいる1ヶ月の間、何回か
奏に聞いたけれど、
なんとなく話を濁すだけで全く
教えようとしてくれなかった。
私は無事に退院した。
今は奏と2人で、退院祝いの
ケーキを買いに行くところだ。
信号待ちで立ち止まると、
私は隣に立つ奏の姿を
じっとみつめた。
昔は、背も同じくらいだったのに
いつのまにか奏の方が全然高く
なっている。
さりげなく車道を歩いてくれる
ところに、奏の優しさを感じて、
私はこっそりと微笑んだ。
「何ぼさっとしてんの。信号
青に変わったんだけど?」
「あ、ごめん。」
並んで歩きながら私は奏に尋ねた。
「奏。結局にして凜は口無し事件に
どう関わってたの?」
口無し事件のことは覚えている。
でも、凜が出てきた記憶はない。
病院にいる1ヶ月の間、何回か
奏に聞いたけれど、
なんとなく話を濁すだけで全く
教えようとしてくれなかった。