見上げる空は、ただ蒼く
たった1ヶ月の間休んで
いただけなのに、いざ教室に
入ろうとすると緊張と恐怖で
ドアにかける手が震えて。

立ち止まっているとぽんと
背中を叩かれた。

「大丈夫。俺がついてる。」

そっか。

どんなときでも、奏が私を
見守っていてくれるから、
私は勇気を出せるんだ。

ぐっと気合いを入れ直して、
一気にドアを開け放つ。
すると、そこには......。







マジックで書かれた落書きで


真っ黒になっている私の机。


そしてそれから。

「おかえり、結乃。
帰ってくるのを待ってた。」

怒りと憎しみに溢れた目で

こちらを睨み付ける、

凜の姿があった...。
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