見上げる空は、ただ蒼く
私は教室の入り口に呆然と
立ち尽くす。
ガタガタと足が震えて、
そこから前に踏み出すことが
出来なかった。

「凜......。」

どうして、ここにいるの。
警察に事情聴取されていたはずなのに。

他のクラスメートたちの何人かは
クスクスと笑っていて、
またある人は気まずそうに下を向いて
私たちを無視していた。

「警察にはさっき解放してもらった
ばかりなの。どうしても結乃に
会いたかったからそのまま学校に
走ってきちゃった。まぁ別に
仲良くするわけじゃないけど。」

けろりとした表情で続ける凜。
私が何も言い返せないでいると、
隣から低い声が聞こえた。

「.........っざけんな。」

「え......?」

凜が首を傾げたのも束の間。

「お前ら、ふざけんじゃねぇよ!」

奏がキレた。
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