見上げる空は、ただ蒼く
凜は意地悪く笑うと私を
どんと押して突き飛ばした。
教室に全身を叩きつけられて
私は小さく声をあげる。
「これからは、凜が結乃と
たっぷり遊んであげる。」
凜の甲高い猫なで声に背筋が
ぞわりとするような感覚に陥った。
『大丈夫。私が結乃のことを
しっかり調教してあげるわ。』
脳内でリピートされる
狂ったようなお母さんの声。
「やめてっ......!これ以上
傷つけないで。嫌、嫌だ...。」
いきなり叫んだ私に、凜は
一瞬怯んだみたいだった。
「なに、馬鹿なこと言ってんの?
傷つけてなんかないよ。」
[キーンコーンカーンコーン]
予鈴のチャイムが鳴り響き、
皆はそれぞれ席についた。
私は雑巾をとってきて
机の落書きを丁寧に拭く。
油性だけあって、なかなか
インクは落ちてくれなかった。
奏も無言で作業を手伝ってくれている。
これ以上は無理、というところまで
磨いて、雑巾をラックにかけ直したとき
担任が朝礼をするために教室へ入ってきた。
「おはよう、みんな。」
爽やかな挨拶をする先生。
私は視線で先生が今の状況が
おかしいと気付くことを
願いつつテレパシーを送った。
どんと押して突き飛ばした。
教室に全身を叩きつけられて
私は小さく声をあげる。
「これからは、凜が結乃と
たっぷり遊んであげる。」
凜の甲高い猫なで声に背筋が
ぞわりとするような感覚に陥った。
『大丈夫。私が結乃のことを
しっかり調教してあげるわ。』
脳内でリピートされる
狂ったようなお母さんの声。
「やめてっ......!これ以上
傷つけないで。嫌、嫌だ...。」
いきなり叫んだ私に、凜は
一瞬怯んだみたいだった。
「なに、馬鹿なこと言ってんの?
傷つけてなんかないよ。」
[キーンコーンカーンコーン]
予鈴のチャイムが鳴り響き、
皆はそれぞれ席についた。
私は雑巾をとってきて
机の落書きを丁寧に拭く。
油性だけあって、なかなか
インクは落ちてくれなかった。
奏も無言で作業を手伝ってくれている。
これ以上は無理、というところまで
磨いて、雑巾をラックにかけ直したとき
担任が朝礼をするために教室へ入ってきた。
「おはよう、みんな。」
爽やかな挨拶をする先生。
私は視線で先生が今の状況が
おかしいと気付くことを
願いつつテレパシーを送った。