恋愛スイーツ
怖すぎて……
ぎゅっと目を閉じると
首筋にちくっとした痛みが走った。
「ぃた……ッ……?!」
「七海が俺を見ないからいけないんだよ。てか、もしかして……キスマークつけられたことなかった??」
キス………マーク……?
どーゆう……こと…?
「へえ〜そっか。じゃあ俺が初めてか。
前ははるかのせいで、そこまでいけなかったからね」
にやっと笑って
雅人さんは言う。
「やめて……もう……はなして!!!」
あたしは自分のできる限りの力を出して
雅人さんを自分から離した。
そして急いで階段をおり、玄関に向かった。
靴をはいて
ドアに手をかけたとき
階段の上から声が聞こえた。
「七海。また会おうね」
「………ッ……」
また会おうね
その雅人さんの一言が……
あたしにはすごい怖いものに感じた……
ガチャ
バタン
そしてあたしは、
やっと大沢家から出ることができた。
大沢家を背にして
下を向いて歩きはじめたら
いきなり後ろから
話しかけられた。
「七海……??」
振り向くとそれは、
ちょうど家に入ろうとしていた
はるちゃだった……。
「はるちゃ……」