恋愛スイーツ
無事に入学式も終わり、今は奏とクラス表が貼りだされるのを待っている。
「ねえ奏。」
「何?俺と一緒のクラスになりたいって?」
「ち……違ーう!!!」
本当は違わないけど……。そんなこと恥ずかしくて言えない。
「あっそ。じゃあ何なんだよ。」
と奏があたしに聞く。
「あたしたちと同じ中学のコで、ここ受けたコ他に誰がいるか知ってる?」
「は?おまえ そんなんも知らないの??」
と奏は有り得ない、という顔で見てくる。
「し…知らないよ〜。あたしギリギリになって、この学校を受けることにしたし。勉強が大変すぎて、周りなんて見えなかったもん。」
あたしは、奏がこの高校を受験すると知るまで
お父さんが決めた
私立の女子高を受ける予定だったのだ。
でもやっぱり一緒がよくて……
離れたくなくて……。
勉強を死ぬ気で頑張ったのだ。
「本当おまえは……ひとつのことに集中すると
周りが見えなくなるのな。」
「一途でいいでしょ?」
「まあ…いいんじゃない?それくらいしかおまえのとりえは
ないしな。」
そう言っていじわるく
笑う奏。
でもそんな顔を見て、ときめくあたしは
本当に奏のことが好きなんだ…と思ってしまう。
「そ、それで誰がいるの?」
「たしか………」
「七海♪」
「えっ?」
この声は……
「はるちゃ!!!」
大沢 はるかちゃん
あたしの親友。
姐御肌で、いつもあたしの世話ばかりを
してくれた。
でもどうして?
なんでいるの??聞いてないし!!!