あなたのこと、好きだけど。
爆笑している先生は初めて見たかもしれない。
うん。たまにはいいかも。
「私、タバコは静かに吸いたいんです。黙っててください。」
そう言うと先生は黙り、そしてもう一本。タバコに火をつけた。
2人で一言も喋らず、黙々とタバコを吸った。
私がすい終わって一息ついたタイミングで先生が口を開いた。
「白石、タバコ吸うんだな。」
「吸いますよ。意外ですか?」
「いや、予想通りだな。」
「そーですか。」
私は先生が吸い終わるまで、大好きな詩人の詩集を読んでいた。