先輩と二人だけのあまい時間
「綾仁と約束してたんだろ?
ただ、ちょっと綾仁が、事故って会えなかった。
そのせいで今日1日あいつめんどくせぇんだよ。」



『・・・』



何が、どこが事故だった?



「・・・多分勘違いしてるから、あんた。
はぁ、めんどくさ。
とりあえず、今日の放課後、綾仁と仲直りさせてやるからレッスン室集合。
あんたがいつも使ってるレッスン室って何番?」



『・・・』



時間がないからか、少し早口で話しを進めている。
展開が早すぎて、内容が理解できないんだけど。



『・・・』



「なに?
放課後なんか予定あるの??」



『いえ、ないですけど。』



「じゃあ、早く教えて。
次移動教室で時間ない。」



『19番です!』



有無を言わさない先輩の圧力に慌てて答える。



「分かった、19ね。
絶対いろよ、そこに。
じゃ、放課後。」



それだけ言って先輩は、さっさと歩いて行ってしまった。
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