先輩と二人だけのあまい時間
ぼぉっと先輩の後ろ姿を眺めて立ち尽くしているとどこからか遼がやって来た。



「珍しいじゃん。
那央が普通科生と関わってんの。
しかも、先輩だし。」



『そう?』



「うん、すごく。」



確かに、そう言われればそうなのかもしれない。



キーンコーンカーンコーン



「はーい、座ってー。」



黙って席に座る。
午前中みたいには突っ伏さないけど。



心はざわついてる。
先輩と話せるって言う嬉しさと、夢は夢のままっていう不安。



早く。早く。早く。早く。



早く。





早く放課後になれ。
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