先輩と二人だけのあまい時間
「ん、見える。
レッスン室に行く途中で蓮が職員室に寄って、俺は前で待ってた。
1人でいる俺をクラスメイトの子が勘違いした。」



渡り廊下わ渡ったすぐそこは、職員室。
先輩は、そこにいた。



女の先輩は、1人でいる先輩を教室まだら誘導するために腕を組んでいた。



私はその状況にたまたま通りかかってしまった。
なんともタイミングの悪いとこで。



『うわぁ。
私、1人で勝手に思い混んでヤキモチ妬いてた・・・』



めんどくさい女だ。



「俺が見えてたらこんなことにはならなかったのに。」



私は、先輩の暖かい手を握った。



『今日は暖かいですね、先輩。
・・・これはちょっと誤解を生むような言い方になっちゃうんですけど。
先輩の目が見えなくて、早く家を出てなかったら私は先輩と会うことがなかったと思うんですよね。
だから、私は先輩の目が見えてなくて良かったって思います。』
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