Reality~偽りの歌姫~《完》
「……上手くやってますよ」

桜井社長は腕を組んだまま、 無表情に俺を見つめる。

「そう……それならいいわ」



「麗のこと……頼んだわよ」

それだけ言うと、 手元の書類に視線を戻す桜井社長。

俺に何か伝えたいのだろうか。



「はい……」

その言葉にひっかかりを感じながら、社長室を後にした。
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