Reality~偽りの歌姫~《完》
麗はゆっくりと顔を上げた。

「俺は……間違いなくお前に()れただろうな」



本当は、もっとストレートな言葉で表現したかった。

これが、今の麗に出来る精一杯の意思表示だ。



麗は、俺の言葉をどう受け取ったのだろうか。



あいつは微かに唇を動かそうとしたが、しばらく黙り込んでしまった。
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