Reality~偽りの歌姫~《完》
「歌姫様がお忍びで珍しいな」

デビューしたばかりの頃は、ことあるごとに押しかけてきたジュリア。

最近は、仕事が忙しくなったのか

他にいい男が見つかったのか……

俺の部屋に来ることは、めったになくなっていた。



「そんな言い方ないでしょ……」

テーブルの前に腰かけ、ため息をつくジュリア。

いつもわがままな奴がおとなしいと調子が狂う。

何かあったのだろうか。
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