Reality~偽りの歌姫~《完》
ジュリアらしくないセリフだ。

俺達よりも遥かにプロ意識が高く、何よりも音楽に打ちこんできたジュリア。

常に強気の発言をしているのに、小さな声でつぶやいた。



「ジュリ……何かあったんだろ」

俺もジュリアの隣に腰を下ろした。



「こんなこと遼に言っても迷惑だと思うけど…私……」

ジュリアは口ごもり、テーブルの上に視線を落とした。
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