Reality~偽りの歌姫~《完》
「お前……本当に男なのか?」

麗は、まだもがいている。



麗には悪いが……

一度押し倒してしまえば、上から押さえつける人間のほうが有利に決まっている。



麗は息を切らせながら、俺を見据(みす)えた。

「俺は……男だ」



この時、俺は直感的に思った。

こいつは男じゃない。



だが、まだ確証は得られていない。

俺は最後の()けに出た。



「麗、確かめてもいいか……?」
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