Reality~偽りの歌姫~《完》
「そんな情けないこと言わないでよ……俺だって、もう大人なんだし」

ジュリアも俺も和樹をからかって遊んでいるだけだが、本人は真剣に悩んでいるようだ。



「ジュリのほうが大人かもしれないけどな」



「それ、どういう意味?どうしてわかるの?
……やっぱ、ジュリと付き合ってたんでしょ?」

こいつは、冗談を真に受けてしまうらしい。



俺は、笑いをこらえながら答えた。

「それは……教えられないな」
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