Reality~偽りの歌姫~《完》
俺は麗の後ろに立ち、あいつの肩を軽く叩こうとした。



あいつのほうに手を伸ばそうとした時、昨日のことを思い出した。



彼女に触れてはいけない気がして、その手を引いた。



俺はこいつに指一本も触れられなくなるんだろうか。



「麗、大丈夫か?」

いつもより小さく見えるあいつの背中に向かって声をかけた。
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