Reality~偽りの歌姫~《完》
車に戻っても、麗はまだ涙が止まらないのだろうか。

タオルを顔にのせたまま、座席に寄りかかり上を向いている。

疲れきって寝ているだけかもしれないが……



俺は独り言のように小さくつぶやいた。

「麗、頑張ったな。Streamの中で、お前が一番人気だと思う」



麗の耳に届いたのだろうか。

麗の手が動いた。
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