Reality~偽りの歌姫~《完》
今では業界人と聞けば、自分からしっぽを振ってついていくようなジュリアだが……

あの頃はまだ純粋だった。



いつからこいつの貞操観念が狂ってしまったのだろうか。

その責任は桜井社長にもある気がする。

社長自身も女のくせに、ジュリアに女であることを利用するように仕込んだ。



純粋に音楽を続けたいと思うジュリアの情熱と向上心



それに付け込む桜井社長も、権力を振りかざしてジュリアに言い寄る男どもも……

どちらも許せない気はするが、ジュリア自身が納得しているなら俺が口出しすることではない。
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