Reality~偽りの歌姫~《完》
「ひどい……
そういう仕事してるから、あたしのこと嫌いになったの?」

ジュリアは、悲しげな目で俺を見る。

今の言い方はまずかった。

自分では割り切っているように見せかけながら、ジュリアも心のどこかに傷を負っている。



「そういう意味じゃない。俺はただ……」

ジュリアは言葉を(さえぎ)って、俺の唇をふさいだ。
< 65 / 271 >

この作品をシェア

pagetop