Reality~偽りの歌姫~《完》
「ジュリ、やめろ」

ジュリアの手から、カッターを奪いとる。



「自分を傷つけるのはよくない。綺麗な肌が台無しだろ」

優しくジュリアの肩を抱き、出口のほうへ歩かせる。



玄関の前まで来ると、ジュリアは涙声で訴えた。

「どうしてわかってくれないの……
私には……遼しかいないんだよ」
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