Reality~偽りの歌姫~《完》
麗は、ジュリアのことが得意ではないのだろうか。

ジュリアとは関わらずに、黙々と一人で飲んでいる。



「遼ちゃん、どうしたの?」

酔いが回りはじめたジュリアが、俺の腕に絡んでくる。



「ジュリ……そんなにベタベタするな」

俺にしがみつくジュリアの腕を離して、少し距離をとった。



「なんで?いいじゃん、別に……
しばらく遼に会えなくなるんだよ」

人目を気にせず、猫なで声ですり寄るジュリア。
< 78 / 271 >

この作品をシェア

pagetop