Reality~偽りの歌姫~《完》
麗もジュリアも、俺の忠告を聞く耳はないらしい。

「麗ちゃん、ど~ぞ♪」

ジュリアがつぎ足したグラスをまた口にもっていく麗。



麗の様子もおかしいが……

口数が少ないのがもう一人。



和樹も普段はよくしゃべるのに、さっきから自分の手の中のグラスをぼーっと眺めている。

俺は、こいつの気持ちに気づいていないわけではない。



当のジュリアは和樹のことなど完全にアウトオブ眼中で、あいつの変化には全く気づいていないようだ。
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