Reality~偽りの歌姫~《完》
「酒もほどほどにしろよ。お前はそんなに強くないんだから」

麗は何も言わずに、俺を見上げた。

何か訴えるような目をしている。



「麗、どうした……?」

こいつは心の内をなかなか見せてくれない。

麗の気持ちを察してやれるだけの力が自分にあればいいが……

彼女の心の中をのぞけるように、少し顔を近づけた。
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