Reality~偽りの歌姫~《完》
「どこにカメラマンが張り込んでいるかわからないだろ。少しは気をつけろよ」

「私、遼とだったら撮られてもいいよ!」

俺の心配をよそに、笑顔でピースを作ってみせるジュリア。

こいつは、どこまで脳天気なんだろうか。



「それだけは勘弁してくれ」

「遼は、私と噂になりたくないの?私と付き合ってること、そんなに隠したい?」

またいつもの質問ぜめが始まった。

一度こうなると、もう手がつけられない。



「俺は、お前と付き合ってるつもりはない」

()えて強く言った。
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