Reality~偽りの歌姫~《完》
「どうしてそんなこと言うの……?」

ジュリアの目に、うっすら涙が(にじ)む。

うつむいて、黙り込んでしまった。



「ジュリ、俺は……」

心配になってジュリアの肩に手をかけた時……

ジュリアは突然俺の首に手を回し、強引にキスをした。



「遼は……私のものなんだから。絶対誰にも渡さない」

ジュリアは涙をこぼし、震える声で言う。
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