もののけ姫に愛されて。。―番外編―
。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *

帰りがけによって行った…手作りジェラードのお店で、注文を済ませた美結と瑠奈…

そこに…お店の自動ドアが開き…、見覚えのある制服が見えた…

「あ、なに、お前ら?」

…と、途端に頬をひきつらせる…その人物に、瑠奈もつられて…

「佐伯、なんでついてくる?」

「違うゎっ! ただの偶然だっ!」

律と悠斗だった…

律は、ショーケース前にいた美結の隣りにいき…、ショーケースをのぞき込む…

「なに、頼んだ?」

その、すぐ近くに聴こえた声に…。。動揺が隠せない…

「え…っと、このチーズベリーのといちごミルクの…」

と、そのショーケースを指さしながら言った美結に、律はまたもや吹き出しながら…

「両方とも、ベリー系じゃん」

「あ。そっか…違うのにすれば良かった…」

「ま、いいんじゃない? ベリー系が好きなら…」

そぅ、微笑んでみせた律に、美結は耳元まで紅潮していた…

その笑顔を、すぐ近くで見られるだけで…嬉しかった…



「三枝さ~、律のこと、好きなの?」

と、ジェラードのお店のテーブルで、食べていた美結に、悠斗は、そぅ耳打ちしてきた…

瑠奈は、お手洗いに行っており。。律は、家から電話…と、一旦外に出ていた…

その、悠斗の言葉に…心臓が跳ね上がりそうになった…

「…え…?」
《ど…、どこでバレたの…?》

その、動揺が隠せない様子の美結に…

「あ、やっぱり…。。そうかな?…と、思って」

「なんで~?」

と、動揺している美結…、あまりの衝撃に、泣きそうになる…

「あ、別に…本人には言わないから。
でも、アイツを落とすのはかなり大変だと思うよ?」

「…分かってるょ、そんなの…
でも…」

美結は、お店の外で、話している律に、視線を向ける…

「……っ」
《…見ているだけで…、幸せだと思っていたのに…

さっきみたいに…、彼の視線の中に入りたい…と、思ってしまう…

これは、贅沢なことなのかな?》

その、視線の行方…に、悠斗は…

「まぁ…、大変だろうけど…。
協力してあげようか~?」

その、悠斗の言葉に…美結は、すぐ様悠斗に視線を戻す…

「…え…?」

「まぁ、どうなるか…は、俺も分からないけど。。
三枝が律と付き合えるように…!」

悠斗の言葉に、美結は両目を見開き…身を乗り出した…

「…なんで…?」

「まぁ~、それは、面白そうだからっ!」

その、悠斗の言葉に…、【そんな理由で?】と、思ったが。。

「なに? 付き合いたくないの? 見てるだけで満足?
そぅじゃないよね?」

と、真意をつかれ…、美結は何も言い返せない…

「でも~…。。」

「まぁ、どうなるか…分からないけどね?」

そぅ、笑顔で応えた悠斗に、美結は不安が拭いきれない…

< 10 / 26 >

この作品をシェア

pagetop