もののけ姫に愛されて。。―番外編―
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「え? 西園寺くん?」

翌日。。
同じクラスで中学も同じで最も仲の良い有人の渡瀬 瑠奈に、彼について聞いてみた…。。

瑠奈は、背も高く…スレンダーな美人。。ショートカットがよく似合う…

美結は、何度も…頷き返し…

「どんなって~! 変わってるよね?」

と、苦笑いを浮かべながら…答えた…

「…やっぱり! そうなの?」

その、美結の様子…に、感の鋭い瑠奈は、何かを感じ取ったようだ…

「ふ~ん。美結が聞いてくるってことは、まさかのまさか…だけど。。惚れちゃった…?」

その、瑠奈の悪戯っぽい笑顔に、美結は一瞬にして頬を赤らめる…

「…っそ、そんなんじゃ…!…ないよ…
ただ、昨日…犬に絡まれて…助けてくれて…。。お礼くらいは…って…」

「へぇ。他人に無関心な西園寺にしては珍しい。」

「…【珍しい】? 珍しいの?」

その、美結の言葉に…瑠奈は頷き返し…

「アイツ、先週も一つ上の同じ部の先輩に告られてたけど…【興味ないんで…】って、冷たくあしらって…振ってたよ。その前は、同じクラスの女子に~!
ってのは、同じ部の男子に聞いたんだけど…
なんか、他人に対して…壁作ってるよね?」

「…う…。そうなんだ。。」
《入学して、ひと月も経たないウチに、2人もっ?

これは、ムリかな…?

あたし、背、小さいし…頭も悪いし…何も良いとこなんて…っ》

そぅ、肩を落とした美結…、完全に意気消沈…していた…

「あのさ、美結。悪いことは言わない。奴は、女に興味ないから、他を見な! 見てる分には、確かに王子みたいだよ? カッコイイし、バスケも上手いし、頭もいい…。でもさ…西園寺くんは、ちょっと違うんじゃない?
美結には、ちゃんと…美結のことを想ってくれる人の方がいいと思うよ…。鑑賞するだけにしときなよ?
美結には、もっと優しい人の方がいいと思うよ」

「…う…ん。そっか…、そうだね…」

すっかり、肩を落とし…。。力なく頷いた美結に、瑠奈は、ため息を一つつき…

「バスケ部…、見に来る分にはいいんじゃない? 奴、むちゃくちゃ上手いから」

瑠奈の言葉に、美結は、パッと顔を上げ…

「いいの?」

「うん。まぁ~、運動がだめな美結に入部は勧めないから。あたしの帰り、待ってる…とでも言って置けばいいでしょ?」

「瑠奈ちゃん! 大好き!」

そぅ、一瞬にして…笑顔になり。。抱きついてきた美結に、瑠奈は…

「あ~、もぅ! アンタの泣き顔に弱いからな…っ。」

と、瑠奈は、美結の頭を撫でながら言った…

「あ~、もぅこんなに可愛いのに…なんで、西園寺くんなの?」

と、寂しげに言っていた…
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