もののけ姫に愛されて。。―番外編―
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試合は…、相手も3回戦まで勝ち進んできた高校だからか…苦戦し。。

「あ、負けちゃった…。まぁ、相手も強いトコだから…」

と、ため息混じりに呟いた瑠奈の言葉…

「でも、凄いねっ! あんなパス出来るなんて…」
《西園寺くん、後ろに目があるかのような…パス…》

美結のその言葉に…、瑠奈は呆れながら…

「アンタは、西園寺くんしか見てなかったわね?」

と、美結の頭をポンポン…と、軽く小突きながら言った…

「だって…、ルールとか分からないし…っ。ボールをあの籠に入れるのしか…」

「うん、まぁ…いいゎ
じゃ、帰るか…。帰りにアイス食べよ…」

瑠奈の言葉に、美結はパッと笑顔になり…、瑠奈の腕に手を絡ませる…

2階席観覧席から1階へと進む…階段を降りかけていた…

「瑠奈ちゃん、好き~!」

「アンタ、ほんと、食べるの好きね…っ」

その、2人の目の前に…

「…あ。。」

荷物を取りに行こうと…階段を登りかけていた律と悠斗と視線がぶつかった…

「なに、渡瀬…、応援に来てくれてたの?」

と、律のすぐ後ろにいた悠斗は、瑠奈に気がついた…。。悠斗は瑠奈を見て、笑顔でそぅ言った…が。。

「アンタの応援じゃないから。とりあえず、同じバスケ部員として、応援に来ただけ…」

「なんだよ、俺、活躍してたじゃん?」

「自分で言うかな? フツー?」

そぅ、軽く言い合いめいたことを言っている2人だったが…。。

美結は、早く…この場から立ち去りたかった…

が。。

「三枝、さっき…言いすぎた。ごめん」

自分と、視線を合わせない美結に…律は、先に謝ってくれていた…

その言葉に、美結は律の方に視線を上げ…

「あ、あたしも…何も知らないのに…。ごめんなさい」

「別に…、三枝が言ってたことは、もっとも…だから」

「……っ」

美結は、律の言葉に、頬が紅潮していく…

「あ、さっき…試合、凄いね。西園寺くんって、後ろに目があるの?」

「…はっ?」

「だって、ちょうど佐伯くんとか、他の先輩が来るタイミングに合わせて、振り返らずにパスしちゃってたもん!
あたし、あれ、凄いな~!って」

そぅ…、満面の笑顔を向け、興奮気味にそう言った美結の言葉に、律は一瞬両目を見開いた…

その、次の瞬間…、急に吹き出してみせた…


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