大空に花束を
「足…、何かあった?」

その言葉に、さらに鼓動が加速し、医師に言

われた事すべて打ち明けた。

「歩けなくなる…、つまり今度の武道館で踊

ったら、もう踊れなくなる…と……。」

私は、ゆっくりとうなずいた。

次言う言葉が怖く、中々目を合わせる事がで

きなかった。

「……、お前はどうしたいの?」

私は、その言葉に顔をあげ氷空の方を見た。

すると、目が初めてあい氷空は少しふっと軽

く微笑んだ。

「自分の本音を後回しにする所は、昔から変

わってないな。」
 
そして、氷空は拳を胸に当てた。

「自分のしたい事をしろ。後で後悔しても、

もうチャンスは降ってこないから、後悔しな

い方を選べ。」
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