シュガーレス
午後、打ち合わせで会議室へ向かうエレベーターの中で堤さんと二人きりになった。
「事業部長へのレビュー、いよいよ今週ですね」
しばらく仕事の会話以外していないけど、仕事中でも私から話しかけることはほとんどなかったため堤さんは少し驚いた表情を見せた。
「ここまで来たら、がんばろうよ」
「……なに、急に」
「定時後、付き合うから。事業部長レビュー前にもうちょっと詰めませんか」
目的の階に着きエレベーターの扉が開く。
足を進めようとしない堤さんより先にエレベーターを降りた。そうだよね、急にこんなこと言いだして、驚くよね。
どうせ終わるなら。会えなくなるなら。最後くらい、元の先輩と後輩に戻りたい。
でも、仕事中の色気も何もない業務上の関わりですら、一緒いると切なさが増すばかりだった。
「事業部長へのレビュー、いよいよ今週ですね」
しばらく仕事の会話以外していないけど、仕事中でも私から話しかけることはほとんどなかったため堤さんは少し驚いた表情を見せた。
「ここまで来たら、がんばろうよ」
「……なに、急に」
「定時後、付き合うから。事業部長レビュー前にもうちょっと詰めませんか」
目的の階に着きエレベーターの扉が開く。
足を進めようとしない堤さんより先にエレベーターを降りた。そうだよね、急にこんなこと言いだして、驚くよね。
どうせ終わるなら。会えなくなるなら。最後くらい、元の先輩と後輩に戻りたい。
でも、仕事中の色気も何もない業務上の関わりですら、一緒いると切なさが増すばかりだった。