涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。


自己紹介したら不機嫌とか言われて

隣の席の人に嫌な態度とって

クラスメイトがせっかく話しかけてくれたのに緊張しすぎで頭おかしくなって記憶を飛ばす



うん……失敗しかしてないな



【ふつーーなんか話しかけられた、取り囲まれて、記者かと思ったわーー】



心配されないように明るく返した。



【こわい】

【大丈夫。髪染めてるのとか聞かれただけ】

【ちゃんと言った?これ地毛!前に染めてみたいって言ったら、空のために幼なじみがカラー剤買ってきてくれたんだけど面倒くさいから未だに開封すらしてないんだよねーー!……って】



……根に持ってる


中学を卒業して高校にあがる前。

ほんの少しの興味で「空も染めてみよっかなぁ」なんてぼやいた記憶がある。

それを本気にした奏が次の日カラー剤を買ってきて……



『空にぜってぇ似合う!』



その色が想像を超える明るさで、なんか虚無になっちゃって結局染めなかったんだっけ。

そんなこともあったなぁ



【すまん】

【いいよ染める気になった?】
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