涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。


コンビニに着くとそれぞれ好きに店内を回り、好きなものを買って出た。

家に帰ったらいつもどおりお風呂あがりの奏が来て、一緒にごはんを食べる。

お腹が満たされてソファに重たい腰をおろしたとき、目の前に好物が現れたので咄嗟にガシッと掴んだ。


「プリン!!」

「…ん」


奏は「俺の手はなせ」と言って笑う。

ぼふっとソファが沈み、隣から差し出されたスプーンを受け取った。


「えっなに?!なんで?!いいの?!」

「約束したろ」



言われて思い出す。ご褒美のこと。あ、そうだった。

同時に不安な事も。

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