涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。


「ねぇ奏」

「なんだよ」

「どっか引っ越すの」

「は?だれが?」

「だから奏が!」

「はぁ?!なんで?!」

「言ったじゃん!「君に友達ができたら、俺は君に言いたいことがあるんだ」てきなかんじで!」

「そっそんなミュージカルみたく言ってねぇだろ!」

「…っそんな明るくふるまわなくていいから」

「バカお前のせいでスベってんだよ。…つかなに勘違いしてんの?」

「……おれ引っ越す予定ないけど」


…ぇ?

引っ越さない…の?

ょかったぁ〜〜…っていやいや、まだ信じるな

あの顔はぜったいなんか隠してる!!



「…そ、…嘘ついてんでしょ!空に言わずに旅立っちゃう的なやつしようとしてんだろ!やめろよなぁっ」

「いやまじで引っ越すつもりないから」


真顔で見つめられて、あれ?と思った。

これはまじのやつだ。

奏は嘘つくとすぐ分かるもん。

でもなんだろう…他になにか



「なんか隠してるでしょ」



そのなにかが分かんないから嫌なんだけど


でも…引っ越すとかじゃなくてよかったぁ……



「ぁの…重い」

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