涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。
「お待たせいたしました、当店オリジナルふわふわ兎さんプリンパフェと木彫りのくまさんケーキ、になります。ごゆっくり」
夢のように可愛いウサギが、目の前でふわりと揺れる。
なにこれ〜〜
ツルンとしたプリンのうえに、しろくてふわふわしたものがのっかっている。
ウサギのカタチをしてるこれは…わたあめ?
すごいこんなの見たことない!
「うわぁ〜すっげぇ〜〜空みてみてすげぇクマ、リアルくま」
奏もすごい感動してるみたいで、目をキラキラさせながらケーキを見せてきた。
クマかわいいっ
「ほんとだ!ねね、空のもみて!めっちゃすごいかわいくない?!」
「かわいい!」
お互い見せ合いっこして盛り上がっていると、また女の人に小さく笑われてしまった。
「……///」
…き、気をつけよう
「「いただきます!」」
すこし声のボリュームを落として、ふたりで一緒に手を合わせる。
「……おいしい…こんなの初めて食べた」
「奏は?おいし?」
「……めっちゃうまい、食う?」
「うん、あ」
ちょうだいと口をあけて待つ。