涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。


なんで今まで忘れてたのかな。



ーー『青笑さ、んんっ……そら、』

『えっあ、はい』

『こ、これ。どうやるか聞いてた?あたし先生の話聞いてなかったわ〜』


『__!なにしてんのこっち!』

『あっ、ぅん!空いこっ』

『……空はここでいいよ』

『なんで……?』

『……』



……空がいたら、空気わるくなるから


可哀想だから奏が一緒にいてあげてるだけとか、男に媚びてるとか、遊んでるビッチとか変な噂が回って、全学年に嫌われてるから。避けられてるから。

空といたら……友達いなくなる。



『一人で大丈夫』



大丈夫なわけない。

こんなこと本当は言いたくない、って。


……なんで分かんないの……?

っ……それともわざと?わたしは友達多いからって言う自慢?嫌味?なんなのっ?

空なんかより、



『友達に教えてもらったら?』



そっちのほうが、あの子にとっていい選択だと思った。



『っ……なんでっ?なんでそういうこと平気で言えんのっ?……どうせっ本当はあたしの名前覚えてないんでしょっ……うざいならうざいってっ、あのとき言ってほしかったっっ』

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