涙の数より空(キミ)が笑ってくれるなら。
でもずっと隣にいると
「あははっそんな考えないでいいよ」
たまにチラッと中身が見える。
「寂しそう」
りょうたはそれに、自分で気づいてる?
「おぅい、それは俺に友達がいないと言いたいのかっ」
瞳の中で見つめ合って、でも奥までは見せてくれない。
りょうたはそんな人だ。
「俺けっこう多いほうだと思うけどなあ」
優しく叱られて頬が緩む。
これ以上踏み込まれるのは嫌らしい。
「知ってるよ」
「言うことないもん」
なんの非の打ち所もない。言うことなし。
「じゃぁ青笑さんが見つけてくれる?」
――え
振り向くと、りょうたは空高く見上げていた。
ゆっくりと儚い横顔が影をもつ。
「俺の駄目なとこ」
少し寂しそうで、興味を示すイタズラな笑み。
なんだか挑発されているようで、ムカついた。
やってやろうじゃないの。
「……受けて立つ」
百個くらい見つけてやるから待っとけ!!