ただ愛してるだけ
「なに?そんなに見つめているの?」

「えっ……あっ、ごめん。」

「謝る必要なんかないよ。」


私は下を向いた。

今まで付き合った人は年上だけで、年下の人と二人きりになるのなんて、初めて。

それに彼、この前私のファンだって言ってたし。

期待しちゃうのは、いけない事なのかな。


「なんだか、照れちゃうな。そんなに見つめられると。」

そう言って微笑んでいる彼に、またドキドキしてしまう。

「家、どこ?」

「ああ、ここ道なり。」

「OK。」

そしてまた、見つめてしまう。

やっぱり、芸能人だけあって、カッコいい。

「そこで、右に曲がって。」

「はい。」

曲がった先は、小さな町になっていて、彼と秘密の場所に来たみたいだ。


「そうだ。私の家、他の人に教えないでね。まだマネージャーしか知らないの。」
< 18 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop