ただ愛してるだけ
「ずるい。」

「どうして?」

「そんな事言われたら、断れなくなっちゃう。」

その瞬間、彼の唇が重なった。


「んっ……ふっ……」

唇を少しだけ開けると、舌が絡んできて、一気に彼の世界へとのめり込んだ。

「夕陽さん……」

彼は、私をぎゅっと抱きしめた。

「あなたが、欲しいよ。」

切ない声。

もうこのまま、奪ってほしいって思ってしまう。

私も彼を、強く抱き返した。


すると彼は、私を抱きかかえて、ソファに降ろした。

「本当は、ベッドで思う存分抱きたいんだけど、今日は寝室にまで行けそうにないや。」

そう言って丁寧に、私の服を脱がし始めた。

「ああ……あっ……」

脱がしてくれる間も、首筋にキスされて、声が漏れた。

「電気消して……」

「なんで?すごく綺麗だよ。」
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