ただ愛してるだけ
「来たの、マネージャーさん?」

「そうなの。ごめんね、ゆっくりできなくて。」

「いいよ。また今度、来るから。」

慶人君と顔を見合わせて、微笑んだ。


こんな時間、欲しかったんだよね。

癒しだわ。


「そろそろ出ないと、マネージャーさんに怪しまれるね。」

「そうだわ。シャワーもゆっくり浴びれないなんて、本当にごめん。」

立て続けに謝ったせいで、慶人君は大笑い。

そんな彼の笑顔を見れたお陰で、こっちも顔がほっこりする。


「ちょっと、夕陽。いつまで入ってるの?」

律子さんだ。

バスルームの近くまで来るなんて、聞いてないわよ。

「あら?ちょっと……」

ドキッとした。

まさか、脱衣所までチェックするなんて……

「誰か一緒に入ってるの!?」

急に、バスルームのドアが開いた。
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