ただ愛してるだけ
「えっ……」

「えっ?」

慶人君と律子さんの顔が合った。

「きゃああああ!」

「うわっ!」

「ちょっと!律子さん!」

私は慌てて、ドアを閉めた。

もう!

非常識過ぎるよ、律子さん。


バスルームから出た律子さんは、カンカンに怒っていた。

「どういう事?説明して。」

私と慶人君は、髪を拭きながら、バツの悪そうに下を向いた。

まるで、学生気分。

「慶人君を叱らないでよ。私達、大人よ?」

「大人は大人でも、芸能人なのよ?それ相応なりの節度は、守って貰いたいわ。」

よく言うわよ。

勝手に、バスルーム開けたくせに。


「それで?そう言う関係になったって事?」

改めて聞かれると、照れる。

私は、慶人君の顔を見た。

「はい。そうです。」

慶人君は、はっきり答えてくれた。
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