ただ愛してるだけ
「いいのよ。若いんだから。」

こんな三十路を過ぎた女に、がっついてくれるなんて、逆に嬉しい。

「明日は来れないけれど、明後日も来ていい?」

「いいわよ。」

そんな事をしている間に、慶人君は週3回、私の家に通うようになった。

いつも泊まって帰って行くから、半同棲みたいな感じだ。

そして律子さんも、その状況に何となく、気づいている。


「どう?skyblueの子は。」

「慶人君でしょ。」

「そうそう、その子。」

いつまで経っても、認めようとしない律子さんは、私の顔を見れば、慶人君の事を聞いてくる。

「で?いつ別れるの?」

「また、それ?」

気になるのは、交際状況じゃなくて、いつ別れてくれるか、と言う事らしい。

「当たり前でしょ?アイドルなんで、所詮女なんてとっかえひっかえなんだから。」
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