ただ愛してるだけ
「へえ。分かったわ。」

どうせ明日はOFFだし。

多少帰りが遅くなっても、一人暮らしだから、困る事はなかった。

「ごめんなさいね。」

「いいわよ。律子さんが、謝る事じゃないし。」


この時私は、相手は局のアナウンサーだと思っていた。

随分忙しいアナウンサーだなと思いながら、難なく撮影をこなし、打ち合わせの時間になった。

場所は、第1会議室。

ドアを開けた時には、相手の人はまだ、来ていなかった。

「すみません、千葉さん。もう少しで来ると思うんですけど。」

「はい。」

取り合えず、椅子に座って、もう一人の司会の人を待った。

「これが、打ち合わせの資料です。」

「有難うございます。」

打ち合わせの資料を捲って、私は目が点になった。
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