きっとこの恋がいつか
プロローグ
ブドウの花はブドウの味がする。
イチゴの花はイチゴの味がする。
バナナの花はバナナの味がする。
そう教えてくれたのは母でした、
でもその母はもう隣にはいません。
母はわたしが小学4年生の時に亡くなりました。
そして、わたしは雪谷さんという方に養子に引き取られ
北海道で生活することになりました。
雪谷 月 (るな)
それがわたしの新しい名前でした。
おじさんは畑仕事、おばさんはからだが悪く
わたしは毎日新聞配達とクリーニング屋さんでアルバイトを
しています。
おじさんはわたしの結婚相手を探しているらしく
お金持ちの人たちをよく家に呼んでいます。
わたしはまだ本当の恋を知らない21歳でした。
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